揉めてる雰囲気って内容聞こえなくてもわかるのなーんで

家族4人でのお出かけ。

それは思春期を迎えた男子がいるご家庭には頻繁に訪れることのない魅惑のイベント。

夜ご飯を食べに行くだけ、とかでなく朝からお出かけとか母さん浮かれちゃう。嬉しくなっちゃう。それは次男も同じなため2人でウキウキ！

こないだの日曜日はまさにそれで、最近好きな「道の駅巡り」へ行くことにした。

ここのところ旦那はずっと元気がない。仕事のことで悩んでて真剣に退職を考えている。

だから心が晴れる時がない。基本沈みがちだし楽しい感じにはならない。

それでも家にずっといるよりは気が晴れるかなってことで気遣いながらのお出かけ。

正直言ってその部分では私も楽しくない。

心配ではあるけど、あからさまにズーーンて雰囲気纏われて気もそぞろでいられたら、明るく振る舞うのも疲れてくる。

初めて行く道の駅に着いたら、駐車場のすぐ横にいちご狩りが出来るビニールハウスが並んでいた。テンションの上がる子供たち。やりたいやりたい！

これが目当てなワケじゃなかったけど、次男はやったこともないし、やらしてあげたい。

旦那何も言わず。

とりあえず道の駅がどんなか見に行こ〜と曖昧な感じで歩き始める。

野菜の直売所に、ちょっとしたお土産屋さんに、食堂に、小さなカフェに、手作りアイスの売店。

仕事辞めてアイス屋さんやりたいなーな旦那は、最近週末の度にアイスを作ってみてるから、興味津々。

私はお安い野菜ゾーンに吸い込まれてゆく。

見にくいレイアウトだなぁ。買うけど。

それぞれ満喫して集合すると、子供達2人はもう早くいちご狩りしようよ！モード。

そしてアイスも食べたい！と。

ここでワタクシの気持ち。

こうして揃ってのお出かけもあまり出来ないし、こんな時くらいいいよいいよ。どっちもやろう！

で、アイス売り場に向かう途中、旦那が口を開いた。

「アイスも食べていちご狩りもするの？」

一気にスンッとなる我ら。

「どちらもってのは贅沢じゃない？ましてやアイス食べたらいちごあんまり食べられないんじゃない？そもそもいちごなんてそんなに沢山食べれないんだから。」

いや、いちご狩りならめちゃ食べちゃうでしょ、食べれないってことはないでしょの言葉は飲み込み、嫌な空気感にどうしたもんか考える。

「え、どっちも食べたい。」

引かない長男に

「ちょっとちゃんと話そう」

って、始まったーーーー！！

旦那必殺、例え話繰り出しつつのトツトツと理詰めするやつ！！

私はいつも敵わなくて結果泣くヤツ！！！

日曜日の家族連れひしめく道の駅。

小さな子がウキウキとアイスクリームの種類を選ぶそのすぐ側で、アイスといちご狩りの同時開催の是非について神妙な顔つきで円陣組む我ら…

嫌すぎる。

旦那の声は決して大きくないけど、近くに座ってる人には話してる内容聞こえてるだろうし。

どっちもやったっていいじゃん。

たぶん今までなら旦那もそうだった。けどやっぱ仕事辞めるかもって目の前の現実が、ゆとりや余裕を奪っているんだろう。無駄遣いは極力控えようって。

「お母さんは贅沢だと思わないの？」

って聞かれて、思わないよたまにはいいじゃんとは言えなかった。

生活を支えてもらって、今仕事もしてない私が言ってはいけないよなと思った。

いちご狩りしたいからアイスはやめとくって長男が決断し、あんまりいい空気ではない状態でビニールハウスへ。

風が強い。

旦那はやらないから車で待ってるというので途中から子供達と3人で。

2人はもうアイス無しの悲しみを忘れいちご狩りのワクワクにすっかり切り替わってる。素敵だよーその早さ！！

よし！いちご大満喫しよう！って受付へ。

張り紙「11：00で受付終了しました」

締め切られた透明の扉から中でキャッキャいちご食べてる人々が見えるよ。

なんてこった。11:15。あとちょっと早く来てりゃ…

こんな時ある程度大きくて良かったよ。

こんなの小ちゃい子だったら泣いちゃうよね。

ひたすら悔しいねー！と、なんでこんな早く締め切りなんだよ！と悪態をつき、その姿を中の幸せな人々には見せないよう立ち去る。悔しいから！笑

アイスにしよう！！

と、ここでも切り替えは激早さ！

車に待機してる旦那に知らせて、みんなでアイスの売店に。

ああ風が強い！

アイスはシングルとダブルが選べてその差100円くらいだったんだけど、ダブルにすることないでしょの旦那。

なんか子供達気の毒になってきて、ここで私ムカムカが溜まってた。

「あったかい飲み物でも飲みたくなるね」と言ったら

「自販機があるよ」と言われたので、

「大丈夫！何も買わないよ！」と言ってしまった。

夫婦も長年顔合わせて何度も喧嘩してる内に、始まりが分かりますよね。

あ、喧嘩になる。

カーン！

「え？なに？」

「いや、さっきから何でもすごい気になるみたいだから、使わない方がいいと思って」

「どちらもっていうのは贅沢じゃない？って話であって、何もかもお金使うなってことではないんだけど、納得がいってないの？」

「正直こんな時くらいいいじゃんと思うし、せめてもっと明るくどっちかにしとこうよー！って話してくれたらいいのに」って胸の内を伝えます。

先ほど円陣を組んでたのとほぼ同じ所で、今度は言い合いをする夫婦。

アイスを受け取った子供達もどうしたの？ってやってくる。

旦那が事情を説明するの聞いてたら涙こぼれてしまった。

私すぐ泣いちゃうんですよね。ホント嫌になる。

悲しいというより怒りとか憤りを抱えると堪えられない。

今はマスクがあり、花粉症感も醸し出せるシーズンで良かった。

と思うようにしたけど、明らか泣いてる顔になってしまってたよな。

実際いちご狩りは1人2100円でいいお値段なワケだし、ホント、贅沢してる場合じゃないんだよね。

お金稼いできてくれてる旦那は、退職するってことが私よりよっぽど現実で、私はどっかまだ甘い考えがあるんだろうと思う。思うけど、子供達には良いようにしてあげたいってのが勝ってしまうんだよな。

車に戻って話して、お昼を食べてこうってなって、買えばいちご狩りするより安く沢山食べれるんだよー！ってパック3つも買って、家に帰ってきた頃には元通り。

買ってきたいちごはめちゃくちゃ甘くて美味しかったけど、旦那はほとんど食べなかった。

旦那は元来すごくすごーく優しい人で大体のこといいよってしてくれてた。

だからこそ、この変化がイヤだって感じちゃってる自分がいるんだろうとも思う。

自分には向いてないってずっと言ってたのに、私たちのために辛い中20年以上も仕事頑張ってきてくれたのだ。眠れなくなったり食べれなくなったりしてまで頑張らなくてもういいよって思うんだから、私ももっと真剣に向き合わなければ。

と、水曜日になって思える。

あの日はムカムカして仕方なかったー！

なんでそういう言い方するの？

なんでここで言うの？

なんなのなんなのなんなのー！の塊だった。

職探しがんばろ。